
一言で大学入試といっても様々な選考方法がることを知っていますか?そしてそれは国公立大学と私立大学によっても違います。自分が志望する大学にどのような選考方式があるのか、そして自分はどの選考方式で受験すべきなのか、大学受験を成功させるためにはできるだけ早い時点で知っておくべきだと思います。
そこでこのページでは、国公立大学と私立大学それぞれの選考方法についてまとめます。第一志望の大学の選考方法を知り、早めの準備や対策を行ってください。
選考方法別募集店員の割合について
国公立大学の選考方式別募集定員の割合
国公立大学の主な選考方式は、一般入試、推薦入試、AO入試の3つです。2019年度の各選考方式の募集定員の割合は、一般入試が79.4%、推薦入試が16%、AO入試が4.1%と約8割が一般入試となっています。しかし、推薦入試とAO入試は増加傾向にあり、2019年に初めて推薦入試とAO入試の合計が初めて20%を突破しました。
私立大学の選考方法別募集定員の割合
私立大学の主な選考方式も基本的には、一般入試、推薦入試、AO入試の3つです。私立大学の2019年度の各選考方式の募集定員の割合は、一般入試が47.3%、推薦入試が41.0%、AO入試11.4%と約5割が一般入試となっています。国公立大学と違い約半数が推薦入試とAO入試での募集ということになります。
主な選考方式
AO(アドミッション・オフィス)入試とは
AO(アドミッション・オフィス)入試とは、学校側が入学時に求めている学生像(アドミッション・ポリシー)を基準に合否を決めるという選考方式です。基本的には学校の推薦を必要としませんので希望すればだれでも受験することが可能です。ただし、出願条件が課されている場合もありますので確認が必要です。
AO(アドミッション・オフィス)入試の具体的な選考方法
AO入試の選抜方法は大学によってかなり様々です。原則としては志望理由書や調査書、そして面接や小論文によって選考するわけですが、センター試験などの学力試験が課される場合もあります。また、入学する学部に関する質問が面接で課されるような場合もあります。グループディスカッションが課される場合だってあります。全部は書けませんが他にもあります。
このように様々な選考手段を用いて大学側が欲する学生を吟味し、合否を決定するのがAO入試です。学力試験が課されず、評定基準がないからといって決して楽に合格できる選考方式ではないことを覚えておきましょう。もしAO入試での大学受験を考えている場合は、かなり早めに志望大学のAO受験をチェックしておく必要があります。
推薦入試とは
推薦入試は、AO入試と違って学校長の推薦が必要な選抜方法です。高校ごとに出願できる枠(人数)が決まっている指定校推薦と、大学側が定めた基準を満たしていれば受験することができる公募推薦の2種類があります。指定校推薦は、推薦がもらえればかなりの確率で合格できるので基準が高めに設定されています。
推薦入試の具体的な選考方法
推薦入試の主な選考方法は、書類審査、面接、小論文、そして学科試験です。これらの内容を複数組み合わせて行われる場合が多いです。それから最近理工系の大学では、面接時に口頭試問が課されることも増加傾向です。また、体育系や芸術系の学部では、実技試験が課される場合もあります。
このように大学によって異なりますので推薦入試を考えている人は、早めに志望大学の推薦入試の内容を確認しておいてください。そして何より推薦がもらえなければ話になりませんから、必要な評定を獲得しておかなければなりません。
一般入試とは
国公立大学の一般入試
センター試験と個別(2次)試験の合計点数で合否が決まる選考方式です、センター試験の必要科目も個別試験の必要科目も、大学や学部によって異なります。また、センター試験と個別試験の配点の割合も大学や学部によって異なります
それから、個別試験には前期日程と後期日程があり、これはどちらも受験することができます。さらに公立高校によっては中期日程を設けている大学もあります。うまく利用すれば最大3回受験できるわけです。
私立大学の一般入試
私立大学の一般入試にはセンター試験を利用する場合と利用しない場合があります。
私立大学のセンター試験を課す一般入試
この選考方式は〝センター利用〟と呼ばれたりもします。センター利用の入試では、センター試験単独で合否が判定されるものと、センター試験と個別学力試験の合算で合否が判定されるものがあります。
私立大学のセンター試験を課さない一般入試
各大学が1月下旬~2月中旬に独自に実施する学力試験です。課される科目は大学や学部によって様々です。日程が重ならなければ複数校・複数学部受験できる選考方式となります。
私立大学受験の注意点
私立大学は、複数の選考方式を設けている場合が多く、同じ大学・学部でも日程さえ重ならなければ何回でも受験できます。複数回受験できるということは、単純に考えるとそれだけチャンスが増えるということですが、複数回受験すればそれだけ多くの旅費・宿泊費、そして受験料が必要となります。経済的な面も含めてしっかり受験計画を立てましょう。
最後に
大学入試の選考方式を簡単にまとめましたが、上述したように大学入試には実に様々な選考方式があります。特に私立大学の入試はバリエーションが多くて、どの受験スタイルが自分に合っているのかよく吟味して受験する必要があります。できるだけ早いうちから志望大学の選抜方式を調べ、その選抜方式に合った努力や対策をすることが合格への近道となります。